タイで納豆を食べたことがありますか?
その賞味期限は、どのくらいありましたか?
筆者はタイに滞在中、近所のスーパーで納豆を買って食べたら、なんと賞味期限が半年もあって驚きました。
何かの間違いかとも思ったのですが、どうもそうでもないらしい。
そして調べてみると、なかなか面白いことが分かったので、今日はタイの納豆の賞味期限の謎について書いてみたいと思います。
タイの納豆のナゾ。賞味期限がなぜ半年もあるのか?
早速なのですが、筆者がタイ北部の街チェンマイのスーパーマーケットで購入した納豆はこちらです。
ご覧のように、日本のスーパーでよくみる納豆と、見た目はまったく同じです。
3パック68バーツくらいだったので、日本円にすると約250〜260円くらいでしょうか。
日本の納豆の値段や、タイの物価などから考えると、かなりの高級品ですよね。
打ち間違いか?
さてこの納豆、日本の納豆とは違う点が主に2つあったのです。
まず1つ目が、今日のテーマでもある賞味期限です。
写真の左下を見ると2023年2月11日と書いてあります。
この納豆を買ったのは2022年8月だったので、なんと賞味期限が半年もあるのです。
ああ、タイという国はなにかとゆるい国なので、賞味期限も打ち間違えちゃったのかなあと、まずは思いました。
ただ、こんなに派手に間違えるかなあ、という思いもあります。
そこで、次にスーパーに行った時に、別の納豆の賞味期限も見てみようと考えました。
このスーパーはなぜか納豆の品揃えがものすごく多くて10種類近く並んでいたので、それらを確認すれば、このメーカーのこの商品だけが打ち間違えたのか、あるいは他の納豆もそうなのかが分かるはず。
そして、購入してきた納豆がこちらです↑
つたわるえがお つくるまごころ
さて、気になる賞味期限は…
おおなんと、この緑の納豆も2023年2月、やはり半年ほどの賞味期限が記載されています。
つまり、タイで流通・販売している納豆の賞味期限は、全般的に半年なのではないか、ということが分かってきました。
タイの納豆はシャリシャリ
さて先ほど、タイで売られている納豆には日本と違うところが2つある、と言いましたが、もう1つはなんだと思いますか?
実は、納豆が凍っていたのです。
買ってきた後、数時間冷蔵庫に入れておいたのですが、さあ食べようと思って口の中に入れたら、なんとシャリシャリ言うではありませんか。
凍ってガチガチというわけではありませんでしたが、軽いシャーベット状になっていました。
納豆を凍らせるということは、これまであまり考えたことはなかったので、どうなんだろう?と思って調べてみると、実は納豆は冷凍保存可能とのこと。
納豆菌は氷点下になると芽胞菌というものになり休止、いわゆる冬眠状態に入るそうです。
そして20度以上になると、また活動を再開するみたいなのです。
スーパーストロング納豆菌
納豆菌って、繁殖力?というか生命力?がものすごく強いらしいんですよね。
酒蔵でお酒を作る杜氏さんは納豆を食べないという話も聞いたことがないでしょうか?
納豆菌がほんの少し空気中に混じっただけでも、お酒の発酵に影響してしまうらしく、酒蔵見学する時には「朝食に納豆を食べないで」とお願いされることもあるようです。
そんなことからも、マイナス何度という環境でも納豆菌は生き続けられる、ということは容易に想像できます。
もし仮に地球が滅亡するとして、最後まで生き残るのはもしかしたら納豆菌なんじゃないでしょうか?
もしくは、滅亡しても生きているかも。
ちなみに、シャリシャリ凍ってたら美味くなかろう…と思われるかもしれませんが、それがけっこうイケました。
というか、納豆とはまた別の美味しい何かを食べているというような感覚でもありました。
タイ産の納豆
ここまでお話ししてきた賞味期限が半年もある納豆は、日本で作られタイに輸入された納豆でした。
それとは別に、タイ国内で作られた納豆というものもあったのです(上の写真)。
ツバキフードサービスという、おそらく日本人の方が経営されている会社の納豆。
値段は2パック32バーツだったので、輸入ものの納豆よりかなり安いです。
では、この納豆の賞味期限はどうかというと…
MFDというのは製造年月日のこと。
EXPは有効期限を意味するので、食品の場合は消費期限に当たるでしょうか。
つまり、2020年3月16日に作られ、2020年4月14日まで有効とのことなので、賞味期限もしくは消費期限は約1ヶ月。
タイで売られている納豆は、日本から輸入されたものとタイ国内で製造されたものとでは、賞味期限が違うことが分かりました。
気になる中身はこちら。凍っていません。
そして味は、納豆特有のニオイや糸引きがほとんどなく、納豆というよりも「茹で大豆」を食べているような感じでした。
では美味しくないのかというとそんなことはなく、納豆が苦手という人は、むしろこちらの方が美味しく食べられるのではないかと思いました。
食べ比べてみても面白いと思うので、もしタイに行かれることがあれば、ぜひ試してみてください。
タイの納豆以外の発酵食品
タイには納豆以外にも、けっこう多くの発酵食品がありましたので、ちょっとご紹介します。
テンペ
テンペって聞いたこと、食べたことありますか?
インドネシアの発酵食品で、ニオイもなく、糸も引かない納豆っていう感じのものです。
仏教国のタイでは菜食の習慣がかなり普及しているので、このテンペもスーパーでもよく売られていますし、レストランのメニューなどでも見かけます。
見た目はこんな感じ。
原料は納豆と同じ大豆で、バナナやハイビスカスの葉についているテンペ菌により発酵させるんだそうです。
納豆よりも噛みごたえがしっかりしているので、筆者も好んで食べています。
米を発酵させたもの
名前はよく分からないのですが、お米を発酵させた食べ物?飲み物?が、スーパーやコンビニでも売られているのをよく目にします。
上の写真は、セブンイレブンで購入したもので、砂糖・保存料不使用と書かれています。
見た目はまんま甘酒なので、飲みたいなあと思って買ってみたのですが、全然甘くありませんでした。
そして酸味がかなり強かった。
なので、ゴクゴク飲むのはあきらめ、スープやパッタイに混ぜたりして、調味料としていただきました。
魚を発酵させたもの
上の写真は、魚と米、野菜や香辛料などをバナナの皮に包んで発酵させた食べ物です。
腐ってるか腐ってないかのギリギリのところを攻めたような、なかなか強烈な味と匂いがしました。
ちなみに、発酵と腐敗の違いってご存知でしょうか?
調べてみたら、かなり意外な事実が分かったので、興味があればぜひこちらをご覧ください↓
タイでは、こういったバナナの皮で包まれた食べ物って、けっこうよく目にするんですよね。
たとえばこれ↓
バナナともち米をバナナの皮で包んで焼いた、甘いおやつです。
これを売っている屋台をそこらじゅうで目にします。
筆者は、夕食後の甘いものを密かな楽しみにしているので、ある日「バナナのおやつが食べたい!」と思い買って帰りました。
食事を済ませた後、ウキウキしながらバナナの皮をめくると…
あの、発酵と腐敗の境界を彷徨う魚の猛烈な刺激臭が漂ってきた時の衝撃は、今でも忘れることができません。涙
発酵魚は翌日、食事として美味しくいただきました。
などなど異国の食事情は、想像を超えた出会いもあってなかなか面白いです。
他にも、タイのスーパーマーケットで発酵食品を調達した時の様子をこちらに詳しく書きましたので、よかったら読んでみてください↓
タイの納豆のナゾ。賞味期限がなぜ半年もあるのか? まとめ
以上、タイの納豆のナゾ。賞味期限がなぜ半年もあるのか?というテーマで解説しました。
タイではマックスバリューをあちこちで目にしますが、日本とはちょっと違うんですよね。
買い物した時の様子を、こちらに詳しく書きました↓
マクロという、コストコのような倉庫型のスーパーもありました↓
この記事の内容は、動画でもお話ししましたのでぜひご覧ください↓
タイの旅の様子は、こちらの動画でもどうぞ↓
最後までお読みいただき、ありがとうございました。