野口のタネ(野口種苗研究所)って、どんなところ?
固定種の種の専門店が埼玉県飯能市にあるって聞いたんだけど、本当?
そんな疑問にお答えしましょう。
急激な物価高騰や増税、あるいは農薬や遺伝子組み換え等が不安で、毎日食べる野菜すら買うのを躊躇していませんか?
筆者も同じように感じていて、数年前から庭で野菜を育てたり、自生する雑草を食べたりしています。
せっかく家庭菜園をするのなら、安心で安全な野菜を育てたいところ。
ですが、ホームセンター等で売られている種は、ほとんどがF1種と言って、人工的に作られたものだったりするんですよね。
なので筆者は、野菜の種を買うときは、固定種の種だけを扱っているお店で買うようにしています。
そこで今回は、野口のタネに固定種の大根と玉ねぎの種を買いに行ってきた。埼玉飯能と題して、その時の様子を詳しくレポートしたいと思います。
野口のタネに固定種の大根と玉ねぎの種を買いに行ってきた。埼玉飯能
固定種の種を買いに訪れたのはこちら、野口のタネ・野口種苗研究所。
固定種の種を専門に扱うタネ屋さんです。
創業は1929(昭和4年)で、現在の代表である野口勲さんで三代目となるようです。
野口のタネへの行き方
場所は、埼玉県飯能市の中山間部。
東京23区と秩父市の、ちょうど中間地点といったところです。
地図はこちら↓
筆者は車で訪れましたが、バスの場合は、100mくらい先に新寺(にってら)というバス停がある模様。
駐車場はお店の前に3台分、少し離れた場所にも、もっと止められそうな駐車スペースがありました。
車で行く場合は、上の写真のように、道路からお店に至る入り口が少し分かりづらいので、ご注意ください。(飯能市街方面から向かっています)
筆者は初めて訪れた時、華麗に通り過ぎてしまいました。
野口のタネの店内
野口のタネ店内には、たくさんの固定種の種が壁の棚一面にずらっと並んでいました。
ちゃんと数えたわけではありませんが、おそらく200種類くらいはあったように思います。
例えば上の写真のように、大根の種だけでも、長いものから短いもの、丸い大根や赤い品種など、10種類くらいあるんですよね。
正直、どれにしようかかなり迷ったのですが、店員さんに尋ねると、ものすごく丁寧に相談に乗ってくれました。
ちょうど同じタイミングで、山形から来ていたご夫婦がいらっしゃったのですが、「寒冷地だとこれが向いています」とか「こうすると育てやすいです」とか、アドバイスもされていました。
店内で、種以外にものすごく気になったものがありまして、それがこちら。
種が並んだ棚の上に、レトロなタッチで描かれた野菜の箱がズラーっと並んでいたのです。
「あれは何ですか?」と尋ねたら、昔の種の袋のイラストを、切って箱に貼ったのだと教えてもらいました。
そして、昔の種の保管袋の実物も見せていただきました↓
大きさは、お年玉袋くらい。
「イラストの方が野菜の特徴が伝わる」と店員さんがおっしゃっていましたが、本当にその通りだと思います。
裏面には、その野菜の特性や育て方などが書かれていました。
野口のタネで買った固定種の種
野口のタネで、筆者が買った固定種の種はこちらです。
かぼちゃと、大根と、ほうれん草。
日向14号南瓜
日本のかぼちゃというと、このカボチャというくらいの代表格なのだそうです。
西洋カボチャのようなホクホク感ではなく、ネットリなめらかなのが特徴とのこと。
筆者はねっとり系が好きなので、迷わずこの品種を買いました。
亀戸大根
「江戸の料理屋で出る香の物として『この大根に勝るものは無い』と言われた」と袋の説明に書かれています。
さらには「間引きしたは大根も美味しい」とも。
もう完璧ではありませんか。
育つまでの数ヶ月が待ちきれません。
ストロベリー法蓮草
いちごほうれん草やストロベリースピナッチとも呼ばれるそうで、赤い木いちごのような実をつけるのが特徴。
厳密にいうと、ほうれん草とは別品種のようですが、葉の形も味も、ほとんどほうれん草のようなのだそうです。
玉ねぎの苗
野口のタネで買いたかったものが、実はもう一つありまして、それは玉ねぎの苗です。
実家の父から、赤玉ねぎの苗があったら100株買ってきて欲しいと頼まれていたのです。
店員さんに聞いたところ、「苗は予約すれば取り寄せできるのだが、F1種になってしまう」とのことでした。
玉ねぎの種は7〜8種類くらい並んでいたのですが、父は苗がいいとのことだったので、今回は買いませんでした。
外袋がかっこいい
野口のタネでもう一つ注目なのが、この外袋。
買った種の袋をまとめて入れてくれる、いわゆるレジ袋的な紙の大きな封筒なのですが、これがまたかっこいいのです。
裏面は、各野菜の蒔き時や、収穫期などが一覧できる表が載っていて、とても参考になります。
固定種とF1種の違い
ここまで、固定種専門店である「野口のタネ」について詳しくご紹介しましたが、そもそも固定種とは一体なんなのか、改めて調べてみました。
固定種とは、
一番よくできた野菜を選んで種を採り、その種を蒔いて育てた中からまた種を採り、といったことを何代も繰り返して品種改良したもの
固定種・在来種とF1種の違い|大和ファーム
とのこと。
一方、固定種の対比として語られるのがF1種と言って、
メンデルの法則の「優劣の法則」を利用することによって品種改良を行った雑種第一代のタネのこと
F1種とは?野菜のタネの品種改良、固定種との違いについて解説|株式会社京谷商会
固定種にもF1種にも、それぞれメリットとデメリットがあるようなのですが、その違いは野口のタネさんの、こちらの張り紙がとても分かりやすかったです↓
野口のタネのホームページにも、代表である野口勲さんのこのような記述がありました↓
交配種(F1)の良い点は、まず揃いが良いこと。均一に成長するから、栽培計画が立てやすい。
悪い点は、種苗の供給をメーカーに握られて言いなりの価格で、しかも毎年買わなければならない。(メーカーや販売店にとっては最大の利点です)固定種の良い点は、一度タネを買えば以後自分でタネを採れること。
交配種(一代雑種)と固定種の違い|Tanet 野口のタネ・野口種苗研究所
そして、日本人が長い間かかって受け継いできた伝統の味、旬の味覚が味わえることでしょう。
F1種というのは、見た目のよいものを大量に素早く、といった時代には、確かに理にかなったものだったのでしょう。
ですがこれからの時代は、命ってなんだろう?という、根本的な価値観が見直されていくようにも感じています。
そういった想いから筆者は、固定種の種から野菜を育てたいなと考えている次第です。
このレポートが、どなたかのお役に立てばうれしいです。
野口のタネに固定種の大根と玉ねぎの種を買いに行ってきた。埼玉飯能 まとめ
以上、野口のタネに固定種の大根と玉ねぎの種を買いに行ってきた。埼玉飯能というテーマで解説しました。
野口のタネから車で10分。
オーガニックランチが食べられる阿里山カフェに行った時の様子は、こちらをどうぞ↓
埼玉県飯能市から車で40分くらいの東松山市にある、地元野菜をふんだんに使った美味しいイタリアンレストランはこちらです↓
東京駅大丸地下一階の、旬の野菜を使ったお惣菜弁当のお店はこちら↓
タイ・チェンマイには、有機野菜を売っているファマーズマーケットがたくさんありました。
中でもおすすめの市場がこちら↓
野口のタネは遠くて行けないよ…という方は、ネット通販でも種が買えるみたいです↓
野口のタネの代表、野口勲さんの書籍はこちら↓
最後までお読みいただき、ありがとうございました。